作者 最果タヒ
出版社 新潮社
発行年 2024年5月30日
好き度
詩集はほとんど買わないと言ってよいですが、最果タヒは何冊か持っています。使われている言葉は日常の語彙範囲だし、難しい言い回しもないし、雰囲気がいわゆる「エモい」ことはわかる…しかし意味が取れるかというとそうでもない…現代詩人の中では爆発的に読まれている方だと思いますが、正直難しくないですか(小声)と思っています。言葉が連なっていくうちにどんどん飛躍、省略、横滑りが発生していって、何が言いたいかわかんなくなって、でもなにがなんだか分からない感情に苛まれる感じ…この文章で察せられるように、まったく批評的に読んでおりません。ただ、それでも今回の詩からは戦争や死を色濃く感じました。あからさまな批判の言葉や具体的な地名・人物名を出してはおらず、むしろ綺麗で抽象的なモチーフばかりですが、いまこの時代に書かれた詩なのだと。いつもの最果タヒ節ですので、ファンの方は買って損なし。
比較的わかりやすく且つ好きな詩は「紫陽花の花束」。梅雨の季節ですしね。永遠でないからこその美しさ、個人の思いを超えて紡がれていく愛。ZABADAKの「百年の満月」も連想しました。