好き度
レーベル:ちくま学芸文庫
著者:巌谷國士
大変読みやすく面白いのでおすすめ。古い内容なので、昨今のコンプライアンス的にはまずい表現もありますが……美術評論でそれ直せって難しいので仕方ないと思います。私は今でもバンバン使うタイプなので気にしていない。ヨーロッパ的なもの=男性的・直線的・幾何学的、アジア的なもの=女性的、曲線的、混沌、みたいなやつね。素晴らしい文明を男性とし劣ったものを女性的と呼ぶのはいかがなものか、ってやつ。や、この本では後者を劣ってるとは言ってませんけどね。でもそもそもそのたとえがさあ!って気になる人は全編この論調で貫かれているので閉じた方がいい。
もともと講演を元に手を加えられたということで、易しい語り口で書かれています。そして後半は駆け足になり話題が飛んだりちょっと難しくなったりしている。それでもそこらの入門書より何言ってるか分かる。不満はそうだな……もっと内容濃くてもいいかな、ただ後書き読むと講演内容以上に膨らませるつもりがないとのことだったので、こちらの我儘。ここから他の図書へ進むべき。
シュルレアリスム、メルヘン、ユートピア、の3つの話題についてすべて広くシュルレアリスムをとらえつつ話しています。メルヘンが興味ある分野なので理解しやすく、一番面白く読みました。民話や神話との違い、シュルレアリスムへの繋がり、ファンタスティックとフェーリックの違い。
総括として、日常なにげなく「シュールw」と言ってることを反省しました……こう言った舌の根の乾かぬ内にまた使うんですけど……シュルレアリスムをシュール・リアリズムと思ったことのある人は一度読みましょう。
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